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介護が教えてくれるオタガイサマとオカゲサマ

クスコの丘
愚痴も言わずに介護を続けられるようなできた嫁ではありませんが、愚痴を言いながらも主人の親の介護を10年ほど続けております。そしてこれからもまだまだ続くことでしょう。
いたらぬ点が多々あるのはわかっておりますが、どうにかこうにか介護を続けられているのは、オカゲサマ以外のなにものでもありません。

私の介護の原点は、育った環境にあります。
私の父は、事業に失敗して「夜逃げ」してきた祖母を、家に迎え入れました。
子供から見ていても色々大変でしたから、それはそれは、特に母は、なんだかんだ大変だったと思います。
祖母は事業には失敗したものの心身は健康でしたので、いわゆる介護の必要はないままPPKと旅立っていきましたが、元気なら元気なりに同居はそれぞれ大変だったことと思います。
でも、両親はそれを「当たり前だ」と思っていました。たぶん。
事業に失敗した祖母に、当然財産などあるはずもなく、それでも、親の面倒をみるのは当たり前だと。
私の父は、末っ子だったのですけれどね。
それを見て育つことができたのは、本当にありがたいことだったと思っています。

育った環境と介護、という点では、もう1つ感謝していることがあります。
それは、お小遣いのこと。
親から子供にお小遣いを渡す方法として、
「家のお手伝いをしたらお小遣いをあげる」
という仕組みを採用している家庭もあるのではないかと思います。
私も子供ながらに、それは経済社会の仕組みにかなった方法だと思いましたが、母はこう言いました。
「家族が家のことをするのは当たり前。家族のことに限った話ではないけれど、お金をもらえるから何かする、お金をもらえるならする、という人になって欲しくない。お金を理由に動く人にはなって欲しくない。」
と。
本当にそうだ、と思いました。

主人の両親のオカゲサマでもあります。
何も言わずに信頼してお金を預けてくれること。
どういう介護をして欲しいか、きちんと言葉にしてくれること。
私に迷惑をかけないようにと、寂しい時でも頑張って意地を張ってくれていること。
そしてもっと根本的なことですが、子供ができなかった私たちに、その話題にいっさい触れずにいてくれたこと。

オカゲサマで、介護をとても大変だと思うことはあっても、放棄したいと思ったことは一度もないです。

主人のおかげでもあります。
きちんと任せてくれた上で、任せておいて理不尽なケチをつけたりはしません。
無理も言いません。
両親に対して、毅然とした態度をとってくれます。

クライアントさんのおかげでもあります。
介護にはお金もかかりますから、正直、仕事を辞めたくはありません。
お金の問題だけではなく、仕事を愛しているので、できれば大切にしたい。
とはいえ、心も時間も介護に割かなければいけないときも多い。
それを理解しつつ、優しく、厳しく、仕事を続けさせてくれている。
私同様、介護を抱えているクライアントさんと、その話題で盛り上がって笑い飛ばせることもありがたすぎる。

スタッフの理解もまた然り。

私自身が介護の仕事にも少しだけ関わっている関係で、介護の専門家の人々の力を借りることもできる。
そんな専門家のみんさんのオカゲサマ。

たくさんのオカゲサマの中で、手抜き介護を続けています。

そして、介護を通じて、オタガイサマも体感しています。
私は今は、介護をする側ですが、私自身もいつ、介護をされる側になるかはわかりません。
どちらが大変とか、してあげているとかしてもらっているとか言いたいわけではなく、要するに、今、たまたま、お互いそういう立場にあるというだけのことなのだと思っています。
もしかすると、私は現世では介護してもらう必要のないまま終わるかもしれませんし、逆に、明日事故に遭うことだってあるかもしれません。
明日は我が身、ということではなくて、うまく言えないのですが、自分以外の人もまた自分なのだと思うのです。

助け合い
共存共生
オタガイサマ
(字余り)

経済社会に生きていると、ついついお金を絡めて考える癖がついてしまい、オタガイサマを見えにくくする時があるように思いますが、介護はそういう人間の原点に立ち戻らせてくれるなあ、と感じています。

もちろん、お金の力も大いにお借りしているんですけれどね。
そして、これからも、愚痴だってこぼしつづけることでしょう(笑)
「介護や子育てといった家庭の問題より、会社での仕事の方が楽!」と考える人も多い、という研究もあるようですし、介護はゴールの見えないマラソンですから無理をしないのが大切ですから。

でも、介護を通じて、より深く理解できるようになってきたオタガイサマとオカゲサマに感謝せずにはいられない。
書ききれなかった他のオカゲサマも含めて、全てに感謝。

イマココ
アルガママ

愛、運、縁、恩、感謝。

今日も生かされていることにありがとう。